妖怪テケテケ 複製原画
「嫌だなぁ、怖いなぁ…」
そんな気がしたんです。
それは、蒸し暑い夏の夜のことでした。
その日ひょんなことから旧友と再会しましてね。
積もる話に夢中になっているうちに、気付けばすっかり終電で。
しんと静まり返った駅のホームで一人電車を待っていたんです。
すると、どこからか「テケ…テケ…」という音が聞こえてきて。
「嫌だなぁ、怖いなぁ…」
そう思って、恐る恐る振り返った。
その瞬間ですよ!
「アハハハハハハ」と笑い声を上げて、上半身だけの女性が猛スピードで迫ってきた。
目の前でピタッと止まると、その女性、顔は笑っているのに、目は一切笑っていない。
その口がゆっくりと開いて、湿った声で、こう囁いたんですよ。
「ねぇ、どこにあるか知ってる?」
翌朝、ホームには持ち主のいない鞄だけが、ぽつんと残されていたそうです。
「怖いですねぇ、不気味ですねぇ…」
ところで、皆さんの後ろは大丈夫ですか?